包茎の人は何割いる?日本人男性の年代別の傾向や注意点を紹介
- 更新日:2025.06.04
- 投稿日:2025.05.25

包茎について悩んでいませんか?日本人男性の約60〜70%が仮性包茎と言われています。成長とともに自然に改善されることもありますが、中には成人後も残るケースもあります。この記事では、以下の内容を解説します。
- 包茎の種類と特徴
- 日本人男性における包茎の割合と傾向
- 包茎によって起こりうる症状とリスク
- 包茎に悩んだときの対応法
- 包茎に関するよくある誤解と正しい理解
包茎の正しい知識を身につけ、自分に合った適切な対応を見つけましょう。気になる症状がある場合は、医療機関への受診をおすすめします。
当院では仮性包茎や真性包茎、カントン包茎についてのお悩み相談も受け付けています。不安を感じている方は当院公式サイトをご確認ください。
包茎の種類と特徴
包茎は、男性器の亀頭が包皮に覆われた状態を指します。思春期までによく見られる生理的な現象は生理的な包茎で、正常な状態ですが、成長とともに自然と改善されないケースでは、包茎の状態が続くことがあります。3種類の包茎について、以下の内容を解説します。
- 仮性包茎とは?手で簡単にむける状態
- 真性包茎とは?包皮が狭く亀頭が全く露出できない状態
- カントン包茎とは?無理に剥くと元に戻らない状態
それぞれの違いを正しく理解し、適切なケアを行うことが重要です。
仮性包茎とは?手で簡単にむける状態
仮性包茎とは、包皮が亀頭を覆っているものの、手で簡単に包皮をむいて亀頭を露出できる状態です。勃起時に自然に亀頭が露出することもあります。日本人男性の約60〜70%が仮性包茎だと言われており、病気ではありません。
成長とともに包皮と亀頭の癒着が剥がれ、生理的包茎が自然に改善されるケースが多いですが、成人後も仮性包茎の状態が続く場合もあります。仮性包茎は、適切に衛生管理を行えば、健康に大きな影響を与えることは少ないです。包皮の内側に汚れが溜まりやすく、放置すると炎症や感染症の原因となるため、丁寧に洗浄することが大切です。
真性包茎とは?包皮が狭く亀頭が全く露出できない状態
真性包茎とは、包皮の開口部が狭いため、手で包皮を剥こうとしても亀頭を露出させることができない状態です。また、包皮と亀頭の癒着が剥がれないため、手で包皮を剥こうとしても亀頭を露出させることができない状態で、医学的には疾病として扱われます。
勃起時でも亀頭が露出しないため、仮性包茎と比べて衛生上の問題が生じやすく、より丁寧なケアが必要となります。日本人男性の約1〜3%が真性包茎だと言われています。
特に開口部が狭いタイプの真性包茎は、皮脂や古い角質、汗などが混ざり合ってできる恥垢(ちこう)と呼ばれる汚れが溜まりやすい環境にあります。細菌の温床となって炎症や感染症のリスクが高まります。いずれのタイプの真性包茎も以下の症状が現れる可能性があるため、放置せず早めに医療機関へ相談しましょう。
- 排尿しづらくなる
- 排尿時に不快感がある
- 性行為の際に痛みや出血がある
カントン包茎とは?無理に剥くと元に戻らない状態
カントン包茎とは、勃起時に亀頭を露出させると、包皮が亀頭直下に嵌まり込んだ状態になる包茎です。日本人男性の数%程度がカントン包茎だと言われています。カントン包茎は、緊急対応が必要です。適切な処置を行わないと、亀頭に血液が行き渡らなくなり、激しい痛みや腫れが生じます。
最悪の場合、亀頭が壊死する可能性があるため、すぐに医療機関を受診してください。
カントン包茎の治療について、具体的な方法や流れを事前に知っておくことで、安心して対応できる場合があります。以下の記事では、カントン包茎の治療内容や注意点について詳しく解説しています。
>>カントン包茎の治療
日本人男性における包茎の傾向と割合
包茎について正しい情報を知ることで、不安や悩みの解消につながる可能性があります。日本人男性における包茎の傾向について、以下の内容を解説します。
- 年代別に見る包茎の傾向
- 包茎のまま放置している人の割合
年代別に見る包茎の傾向
年代別における包茎の傾向について、正確なデータはありません。一般的に、新生児から思春期までの包茎や包皮の状態の割合は、以下のとおりだと言われています。
- 新生児・乳児期:ほぼ全員が包茎(生理的包茎)
- 幼児期:約半数は包皮が剥くことができる
- 思春期:約70%は包皮が剥くことができる
加齢に伴い皮膚の弾力性が失われたり、生活習慣病の影響を受けたりすることで、包茎の症状が進行する可能性があるため注意が必要です。
包茎のまま放置している人の割合
包茎の状態を放置している人の割合を、正確に示すデータはありません。真性包茎の場合、排尿障害や炎症、細菌感染のリスクが高いため、放置せず医療機関へ相談してください。仮性包茎の場合、必ずしも治療が必要ではなく、適切な衛生管理ができている場合は、大きな問題ありません。
衛生上の問題や性行為でのトラブル、見た目のコンプレックスなどの理由で、治療を希望するケースもあります。
以下の記事では、仮性包茎の割合や特徴、治療法など、包茎事情を詳しく解説しています。
>>仮性包茎の割合はどのくらい?仮性包茎の症状や治療法など包茎事情を解説
包茎によって起こりうる症状とリスク
包茎は、以下の症状やリスクを引き起こす可能性があります。
- 痛み・かゆみ・炎症
- 感染症(亀頭包皮炎・尿道炎など)
- 性行為時の痛み・出血
症状を放置すると、日常生活に影響を及ぼす可能性があるため、気になる症状がある場合は医療機関への受診をおすすめします。
痛み・かゆみ・炎症
包皮の先端に炎症が生じ、痛みやかゆみを感じることがあります。尿の付着や、衣類との摩擦、運動などによる刺激によって悪化するケースも少なくありません。包茎は、包皮の内側に垢が溜まりやすいため、衛生状態が悪く、痛みやかゆみ、炎症、悪臭を伴いやすい状態です。
炎症が進行すると、亀頭が赤く腫れて痛みが強まる場合があるため、注意が必要です。特に、真性包茎は包皮の開口部が狭く洗いにくいため、炎症が慢性化しやすく、適切なケアを行わないと症状が悪化するリスクが高まります。
感染症(亀頭包皮炎・尿道炎など)
包茎は、亀頭包皮炎や尿道炎などの感染症のリスクを高める要因の一つです。包皮の内側は湿潤で温かく、細菌が繁殖しやすい環境です。恥垢は、細菌の栄養源となるため、感染症のリスクが高まります。亀頭包皮炎は、亀頭と包皮に炎症を起こす病気で、痛みやかゆみ、赤み、腫れ、悪臭、膿などの症状が現れます。
尿道炎は、尿道に炎症を起こす病気で、排尿時の痛みや頻尿、残尿感などの症状があります。適切な治療を行えば、改善が期待できる病気です。放置すると慢性化したり、重症化したりすることもあるため、早めに医療機関を受診してください。
性行為時の痛み・出血
包茎は、性行為時の痛みや出血の原因となる可能性があります。特に、真性包茎は勃起しても亀頭が露出しないため、性行為の際に包皮が引っ張られて痛みを感じたり、亀裂が生じて出血したりするケースも少なくありません。仮性包茎でも、包皮が硬い場合や、癒着している場合は、性行為に痛みを感じるケースがあります。
性行為における包茎の影響や、悩みを解消する方法について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>>包茎はセックスに影響する?包茎の悩み解消法を徹底解説
包茎に悩んだときの対応法
包茎に不安や疑問を抱えている場合は、以下の内容を参考にしてください。
- 軽度な場合のセルフケア(洗浄・ストレッチ)
- 医療機関での相談のすすめ
- 薬物療法
- 包茎手術の主な種類と費用相場
気になる症状があれば、医療機関へ相談することをおすすめします。
軽度な場合のセルフケア(洗浄・ストレッチ)
仮性包茎の場合、包皮を優しく丁寧にケアして清潔を保つことで、トラブルを予防できます。毎日の入浴時に、石鹸をよく泡立てて、包皮全体を優しく洗ってください。ゴシゴシこすったり、爪を立てたりすると、皮膚を傷つけて炎症の原因となる可能性があるので、注意が必要です。
包皮を少しずつ伸ばすストレッチも効果的です。お風呂で皮膚が柔らかくなっているタイミングで行うのがおすすめです。1日に数回、数分間かけて、無理のない範囲で優しく包皮を伸ばすようにします。痛みを感じるほど無理に伸ばすと、皮膚を傷つけてしまう可能性があるので避けましょう。
セルフケアは、包茎の状態の改善が期待できるだけでなく、清潔を保つことで感染症などのリスクを減らせる可能性があります。セルフケアだけで改善が見られない場合や、痛みやかゆみなどの症状が現れた場合は、医療機関への相談を検討しましょう。
医療機関での相談のすすめ
包茎の状態によっては、セルフケアだけでは十分に対処できない場合があります。特に、真性包茎のように包皮の開口部が狭く、亀頭を露出できない場合は、経験豊富な医師の診察を受けることが重要です。医療機関では、現在の包茎の状態を正確に診断し、適切な治療法が提案されます。
包茎の治療法は、薬物療法や手術などがあります。医師と相談し、自分の状態に合った治療法を選択することが重要です。
薬物療法
薬物療法は、包茎に伴う炎症や症状を緩和するために、薬を用いる治療法です。ステロイド軟膏は、炎症を抑える効果があり、亀頭包皮炎などの症状改善が期待できます。処方薬は、医師の指示に従って適切な量と期間を使用することが大切です。
自己判断で薬の使用を中止したり、量を増やしたりすると、副作用のリスクが高まる可能性があるため避けてください。薬物療法は、包茎手術を行う前の準備段階として用いられることもあります。手術前に炎症を抑えることで、手術のリスクを軽減し、術後の回復がスムーズになる可能性があります。
包茎手術の主な種類と費用相場
包茎手術は、主に以下の種類があります。
- 背面切開法
- 環状切除法
- 陰茎小帯動脈温存法(FAP)
背面切開法は、包皮の一部を切開して広げる方法です。環状切除法は、包皮を環状に切除する方法です。近年では、陰茎小帯動脈温存法(FAP)が注目されており、従来の方法と比較して尿道狭窄の発生率が低いという研究結果があり、可能な限り陰茎小帯動脈は温存されます。
費用は、手術の種類や医療機関によって異なりますが、数万〜数十万円程度が相場です。健康保険が適用される場合もあるため、事前に医療機関に確認してください。MSクリニック横浜での包茎手術費用は、以下のとおりです。
- 亀頭直下法(亀頭直下埋没法)基本切除:99,000円(税込)
- 亀頭直下法(亀頭直下埋没法)精密切除:220,000円(税込)
- 亀頭直下法(亀頭直下埋没法)特別切除:330,000円(税込)
- 陰茎根部切除(バックカット):440,000円(税込)
診察や初診料、再診料、アフターケア等の費用はすべて手術費用に含まれているので無料です。詳しい費用については、当院公式サイトでご確認ください。
包茎に関するよくある誤解と正しい理解
包茎の情報の中には、医学的に正確ではないものも少なくありません。正しい情報を知って、不安や悩みに適切に対処するために、以下のよくある疑問について解説します。
- 包茎は全員が手術するべき?
- 自然に治ることもある?
- 他人と比べすぎないことの大切さ
包茎は全員が手術するべき?
包茎でも全員が手術する必要はありません。仮性包茎の場合は、日常生活に支障がなければ手術は不要です。適切な衛生管理を行うことで、健康上の問題を予防できます。真性包茎の場合は、炎症や感染症のリスクが高まるため、手術が推奨されるケースがあります。
カントン包茎の場合も、緊急性を要するため、速やかに医療機関を受診する必要があります。また、仮性包茎であっても、「衛生状態に問題がある」、「性行為の際に包皮が邪魔」、「見た目を良くしたい」などの理由で、手術を希望する場合もあります。自身の状態や希望を踏まえて、医師と相談したうえで手術を受けるか判断することが重要です。
自然に治ることもある?
包茎は、自然に治る場合もあります。幼少期の包茎は、成長に伴って包皮と亀頭の癒着が剥がれて、自然に改善していくケースが多いです。しかし、思春期以降も包皮がむけない状態が続く場合は、自然に改善する可能性は低くなります。
放置すると炎症や感染症のリスクが高まる可能性があるため、少しでも気になる症状がある場合は、医療機関へ相談することを検討してください。
他人と比べすぎないことの大切さ
包茎はデリケートな問題のため、他の人と比べてしまい、必要以上に悩んでしまう場合もあります。包茎は、多くの人が経験する体の変化の一つであり、包茎の状態は人それぞれです。自身の状態を正しく理解し、適切なケアや治療を行うことが大切です。
一人で悩まず、必要であれば、家族やパートナー、医療従事者などに相談しましょう。医師は、プライバシーを守りながら、適切なアドバイスや治療を提供します。
まとめ
包茎は多くの男性が経験する体の変化の一つです。包茎には仮性包茎、真性包茎、カントン包茎の3種類があり、それぞれ衛生状態やリスクが異なります。仮性包茎の場合、適切なセルフケアで清潔な状態を保つことが重要です。真性包茎やカントン包茎だけでなく、仮性包茎でも症状に悩んでいる場合は、医療機関への相談をおすすめします。
正しい知識を身につけ、自身に合った対応をすることで、不安や悩みを解消してより快適な生活を送れる可能性があります。一人で悩まず、経験豊富な医師のサポートを受けましょう。
包茎の治療法にはさまざまな選択肢がありますが、どの方法を選ぶべきか迷う方も多いかもしれません。失敗を避けるために、治療のポイントを詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>>【医師監修】包茎の治し方を徹底解説!失敗しないために知っておきたいこと
参考文献
Zahra Shokri Varniab, Ashkan Pourabhari Langroudi, Afarin Neishabouri, Parham Torabinavid, Mona Arbab, Firouzeh Heidari, Seyed Mohammad Milani, Sahar Eftekharzadeh, Shabnam Sabetkish, Abdol-Mohammad Kajbafzadeh.Meatal stenosis following three types of circumcision with frenular artery preservation (FAP), the Plastibell device (PD), and frenular artery ligation (FAL): a long-term follow-up.Ir J Med Sci,2023,192,2,p.707-711
ページ監修:総院長「葉山芳貴」紹介

総院長、医学博士 葉山芳貴
経歴
- 平成14年
- 聖マリアンナ医科大学 卒業
- 平成20年
- 大阪医科大学 大学院 卒業
- 平成22年
- 大手美容形成外科 院長 就任
- 平成27年
- メンズサポートクリニック開設
- 平成28年
- メンズサポートクリニック新宿 院長就任
- 平成28年
- 医療法人清佑会 理事長 就任
資格
医師免許(医籍登録番号:453182)
保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)