早漏でもセックスを楽しみたい!早漏の治療法やセルフケアを解説
- 更新日:2025.07.30
- 投稿日:2025.07.30

「もしかして自分は早漏かもしれない」と、不安を感じていませんか。早漏は単に射精までの時間が短いというだけではありません。「自分の意思でコントロールできない」という感覚や「また失敗するかもしれない」といった精神的なストレスこそが大きな問題です。
しかし、諦める必要はなく、適切な治療法や日常生活でできる対策を知ることで、自信を取り戻すことができます。この記事では、クリニックでの治療法からセルフケアの工夫まで、早漏に悩む方に寄り添った情報をわかりやすく解説しています。
以下の記事では、早漏に悩む方に向けて、MSクリニック横浜で行われている具体的な治療内容や、早漏の要因についても解説しています。亀頭の敏感さを改善したい、射精を自由にコントロールしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
>>MSクリニック横浜の早漏治療のポイント
早漏の定義
早漏の医学的な定義について、以下の内容を解説します。
挿入後1分以内で射精してしまう
早漏かどうかを判断する客観的な目安の一つが「時間」です。国際性機能学会(ISSM)は、早漏の定義に「膣内射精潜時(IELT)」という指標を用いています。IELTとは、膣に挿入してから射精するまでの時間のことです。具体的には、以下の状態が国際的な目安とされています。
- 一次性早漏(終生早漏):初めての性行為時から一貫して、挿入から射精までの時間が約1分以内である状態
- 二次性早漏(獲得性早漏):以前は問題なく、ある時点から時間が著しく短縮し、約3分以内になった状態
ご自身の時間を知るために、スマートフォンのストップウォッチ機能を使い、3〜5回ほど時間を測ってみるのも一つの方法です。平均時間が目安より短い場合、改善を考えるきっかけになります。ただし、時間だけにとらわれすぎる必要はありません。
射精をコントロールできない
射精のコントロールが難しく、精神的な負担を感じているなら、それは治療を検討すべき「早漏」のサインです。早漏の判断基準は単に射精までの時間ではなく「自分の意思でコントロールできないこと」と「その状態に強いストレスを感じていること」が重要です。ご自身の状況を振り返るためのチェック項目については以下のとおりです。
- パートナーを満足させられず罪悪感がある
- 性行為に対する不安や恐怖がある
- 性的な自信を失っている
- パートナーとの関係が気まずくなった
- 性行為を避けるようになった
上記の状態は、自律神経のバランスを乱し、さらに射精を早めてしまう悪循環を招きます。つらさを感じているなら、一人で抱え込まず専門のクリニックに相談することが、改善への第一歩です。
以下の記事では、早漏の一般的な基準や自己チェックの目安、専門医による解説を通じて、正しく理解するためのポイントを詳しく紹介しています。
>>早漏の基準と自己判断の目安!専門医が解説する正しい知識
早漏の治療法
早漏の治療法として、以下の内容を解説します。
- 内服薬の使用
- 亀頭へのヒアルロン酸注射
- 心理療法
経験豊富な医師と一緒に、あなたに合った治療法を見つけていきましょう。
内服薬の使用
早漏治療では、内服薬(飲み薬)が中心的な選択肢です。早漏治療では、射精までの時間を延ばす「内服薬」が主な治療法として用いられています。特に脳の興奮を抑えてコントロールを助ける薬が中心で「脳にブレーキをかける薬」とイメージすると理解しやすいです。
薬の種類によって作用や使用目的が異なるため、適切な選択が重要です。主な内服薬の種類と特徴は以下のとおりです。
薬の種類 |
特徴 |
ダポキセチン(SSRI) |
・性行為の1~3時間前に服用(オンデマンド型) |
PDE5阻害薬(ED治療薬) |
・EDを伴う早漏(衰弱性早漏)に有効 |
その他の抗うつ薬など |
適応外処方として使用 |
それぞれ作用メカニズムや目的が異なります。ダポキセチンは必要なときだけ服用できるのが大きなメリットで、身体的な負担が少なく始めやすいとされています。EDを併発している方(衰弱性早漏)には、PDE5阻害薬を併用することで射精の自信を取り戻すケースもあります。
ED治療薬の使用には正しい処方と服用管理が不可欠です。市販品や個人輸入に頼ると、効果が得られなかったり健康被害につながることもあります。以下の記事では、MSクリニック横浜におけるED治療薬の処方の流れや、安全に使用するためのポイントを詳しく解説しています。
>>MSクリニック横浜のED治療薬処方のポイント
亀頭へのヒアルロン酸注射
手術に抵抗がある方でも取り組みやすい早漏の改善法です。亀頭へのヒアルロン酸注射は安全性が高く、体への負担も少ない治療法です。ヒアルロン酸は体内にも存在する成分で、アレルギーのリスクが低く、安心して使用できます。治療を検討する際のポイントは以下のとおりです。
- メスを使わないため、体への負担が少ない
- 施術時間が短く、日常生活に戻りやすい
- 効果は一時的で、定期的な注入が必要な場合がある
「まずは試してみたい」という方や、手術を避けたい方に適した治療法です。ヒアルロン酸は時間とともに自然に体内へ吸収されるため、効果を持続させたい場合は定期的な施術が必要です。当院ではご希望や不安に寄り添い、無理のない治療プランをご提案しています。
心理療法
早漏の背景には、身体だけでなく心理的な要因が深く関わっていることが多く、心因性早漏には心理療法が有効です。「失敗したくない」「期待に応えたい」といった強いプレッシャーや過去の経験が、不安や緊張となって症状を引き起こすことがあります。
心理療法では、専門家との対話を通じて、思考の偏りや誤った認識に気づきます。そして、認知行動療法などを用いて現実的で柔軟な考え方を身につけていきます。薬や手術と併用することで、より高い治療効果が期待され、再発の予防にもつながります。心のケアも、早漏治療の重要な一環です。
自分でできる早漏の7つの対策
自分でできる早漏の7つの対策は以下のとおりです。
- コンドームの活用
- スタート&ストップ法
- スクイーズ法
- ケーゲル体操
- パートナーとの対話
- 基本的な生活習慣の見直し
- 禁酒・喫煙
継続することで自信を取り戻し、より充実した性生活への第一歩になります。
コンドームの活用
最も手軽に始められる対策の一つが、コンドームを工夫することです。コンドームを装着することで、亀頭への物理的な刺激が和らぎます。感度が少し鈍くなり、射精までの時間を延ばす効果が期待できます。厚手タイプのコンドームを試してみるのがおすすめです。コンドームを使う際の注意点は以下のとおりです。
- 正しいサイズを選ぶ
- 二重装着は絶対にしない
- 必ず使い捨てで使用する
サイズが合わないと、使用中に外れたり、破れたりする原因になるため注意が必要です。効果を高めようと二枚重ねで使うと、摩擦で破れやすくなります。避妊や性感染症予防の効果が失われるため、避けてください。装着後に一度洗い流すか、使用を控えるかなどの判断も必要です。
スタート&ストップ法
スタート&ストップ法は、射精のコントロール感覚を養う代表的な行動療法です。ご自身の「射精しそうになる感覚」を客観的につかむ練習であり、感覚を意識的にコントロールすることを目指します。まずはマスターベーションで、一人で練習を始めましょう。
慣れてきたら、パートナーに協力してもらい、実際の性行為中に行うことで、より実践的な技術が身につきます。具体的な手順は以下のとおりです。
- いつも通りにマスターベーションを始める
- 射精しそうな感覚がピークに達する直前で刺激を完全に止める
- 興奮が少しおさまるまで、数秒〜数十秒待つ
- 「刺激→ストップ」のサイクルを3〜5回繰り返す
- 最後の回では、ストップせずにそのまま射精する
潤滑剤(ローションなど)を使い、弱い刺激から始めるのがコツです。感覚を0(全く興奮していない)〜10(射精直前)で表した場合、7〜8程度の感覚でストップするのが目安です。ゆっくりと深呼吸をすると、興奮状態にある交感神経が落ち着き、リラックスしやすくなります。
スクイーズ法
スクイーズ法は、物理的に圧迫を加えて射精反射を抑える方法です。射精しそうになったタイミングでペニスを握ることで、射精への強い衝動を強制的にリセットするトレーニングです。具体的な手順は以下のとおりです。
- マスターベーションで、射精の感覚が最高潮に達する直前で刺激を止める
- 親指と人差し指、または中指を使ってペニスを握る
- 射精したいという強い感覚が遠のくまで、3〜4秒ほど圧迫を続ける
- 感覚がおさまったら手を離す
- これを数回繰り返してから射精する
握る場所は、亀頭のすぐ下のくびれた部分(亀頭冠)です。親指を尿道口の裏側(陰茎側)に、人差し指と中指を亀頭の表側に置くと、しっかりと握りやすいです。痛みを感じるほど強く握る必要はありません。「イタ気持ちいい」くらいの強さが目安です。
まずは一人で練習し、感覚をつかむことが大切です。パートナーの理解が得られれば、協力してもらうことで、より実践的なコントロール能力を身につけることができます。
ケーゲル体操
ケーゲル体操は、骨盤の底にある筋肉群「骨盤底筋」を鍛える運動です。排尿や排便をコントロールするだけでなく、射精を我慢する際にも重要な役割を担っています。骨盤底筋を鍛えることで、射精のコントロール能力そのものを、高める効果が期待できます。具体的なトレーニング方法は以下のとおりです。
- 肛門と尿道を3〜5秒間締める 骨盤底筋に力を入れて3〜5秒間キープする
- ゆっくりと力を抜き、筋肉を完全にリラックスさせる
- 「締める・緩める」を10回で1セットとして1日に2〜3セット行う
お腹やお尻に力が入らないよう、呼吸は止めずに行いましょう。締めている時間と同じくらいの時間をかけて緩めるのがポイントです。ケーゲル体操は、座っていても立っていてもできます。仕事の合間や電車の中など、いつでもどこでも手軽に行えるのが大きな利点です。
パートナーとの対話
早漏の悩みを改善するうえで、パートナーとの対話はとても重要です。「また早く終わるのでは」「満足させなければ」というプレッシャーは、かえって症状を悪化させる原因です。こうした心理的負担を和らげるためにも、一人で抱え込まず、パートナーと悩みを共有しましょう。対話のポイントは以下のとおりです。
- 正直に、でも前向きに伝える
- 具体的な協力を求める
- 改善をゲームのように楽しむ
「前戯を工夫して楽しみたい」など、具体的な提案をすることで二人で解決していく姿勢が伝わります。スタート&ストップ法などに一緒に取り組むことで、早漏改善のプロセスを前向きに共有できます。パートナーの理解と協力は、精神的な安心感となり、結果的に症状の改善にもつながります。
基本的な生活習慣の見直し
早漏改善の第一歩は、心身のバランスを整える生活習慣の見直しから始まります。ストレスや睡眠不足、偏った食事は自律神経の乱れを招き、射精コントロールに悪影響を及ぼすことがあります。生活習慣の見直しによって、自律神経を整え、性機能全体を改善することが期待できます。見直したい生活習慣は以下のとおりです。
- 十分な睡眠を確保する
- バランスの良い食事を意識する
- 適度な運動を習慣にする
- 自分なりのストレス管理法を見つける
生活習慣の改善によって、すぐに大きな変化はありませんが、継続することで心身の安定につながります。早漏だけでなく、全体的な健康やQOL向上にも役立つため、できることから少しずつ取り組んでみましょう。
禁酒・喫煙
早漏の改善を目指すなら、アルコールとタバコの見直しが大切です。射精の「閾値(いきち)」を下げ、より射精しやすい体質に影響を与えると考えられています。アルコールは少量ならリラックス効果もありますが、飲み過ぎると脳の制御機能が鈍くなり、衝動的な射精を招くことがあります。タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、ペニスの血流を悪化させるだけでなく、神経の働きにも悪影響を及ぼします。
「性行為の前は飲まないようにする」「タバコの本数を1本減らす」など、無理のない範囲から始めましょう。小さな見直しが、改善への第一歩になります。
早漏で医療機関に行く基準
早漏で医療機関に行く基準は、以下のとおりです。
- セックスに強い不安を感じる
- 勃起不全を伴う
少しでも「つらい」と感じているなら、専門のクリニックへの相談を考えてみましょう。
セックスに強い不安を感じる
セックスに対する不安が強い場合、心理的なサポートが必要なサインです。「また早く終わってしまうのでは」「パートナーを失望させたくない」などの不安は、予期不安と呼ばれ、交感神経を過剰に刺激します。結果、射精をコントロールしづらくなり、早漏をさらに悪化させる悪循環を招きます。
心の負担の程度を確認するためのチェックポイントは以下のとおりです。
- セックス前に強い不安や緊張がある
- 「また失敗するかも」と常に考えてしまう
- 行為中も射精のことばかり気になってしまう
- パートナーに対する罪悪感を感じる
- セックスを避けるようになった
上記の状態が続くと、性生活への自信を完全に失ってしまうこともあります。しかし、決して珍しい悩みではなく、適切なサポートによって改善が期待できます。治療は薬だけでなく、認知行動療法もおすすめです。誰かに話すことで不安が軽くなり、前向きな気持ちを取り戻すきっかけになります。
勃起不全を伴う
早漏と勃起不全(ED)は密接に関係しており、同時に治療することが改善への近道です。両者は悪循環に陥りやすく、気づかぬうちに生活の質を下げているケースもあります。早漏とEDが同時に起こる主な原因は以下のとおりです。
- 射精を急ぐことで、勃起の持続が困難になる
- 勃起への不安が、無意識に射精を早めてしまう
- 性的な自信の喪失が、両方の症状を悪化させる
近年の国際的な研究でも、早漏とEDは同時に治療すべきという考え方が一般的になっています。PDE5阻害薬を併用することで「しっかり勃起できる」という安心感が生まれ、焦りが和らぐといった心理的な効果も見込めます。
「自分は早漏だけの問題」と思っていても、実際には軽度のEDを併発しているケースも多く見られます。性機能全体を整えることで、より自然な性生活を取り戻すことが可能です。不安がある方は、まずは専門の医師に相談してみてください。
まとめ
早漏は単なる時間の問題ではなく「コントロールできない」という感覚や、それによって生じる精神的な苦痛が本質です。セルフケアやトレーニングは、自信を取り戻すための第一歩になります。一人で抱え込む必要は全くありません。早漏は専門的な治療で改善が期待できるお悩みです。
強い不安を感じたり、パートナーとの関係に悩んだりしているなら、専門家を頼る大切なサインです。勇気を出してクリニックに相談することが、あなたらしい自信と、より良いパートナーシップを取り戻すための一番の近道になります。
以下の記事では、医師監修のもと、効果が期待できる具体的なトレーニング法や継続のコツについてより詳しく紹介しています。
>>【医師監修】早漏改善のトレーニング法!効果が期待できる方法と継続のコツ
参考文献
Hackett GI, Kirby M, Schartau P, Ossei-Gerning N, David J, Lee WG. British Society for Sexual Medicine (BSSM) Position Statement on Premature Ejaculation. World J Mens Health, 2025, 43(3), pp. 510–522.
ページ監修:総院長「葉山芳貴」紹介

総院長、医学博士 葉山芳貴
経歴
- 平成14年
- 聖マリアンナ医科大学 卒業
- 平成20年
- 大阪医科大学 大学院 卒業
- 平成22年
- 大手美容形成外科 院長 就任
- 平成27年
- メンズサポートクリニック開設
- 平成28年
- メンズサポートクリニック新宿 院長就任
- 平成28年
- 医療法人清佑会 理事長 就任
資格
医師免許(医籍登録番号:453182)
保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)