早漏治療は保険適用になる?費用の目安や自分でできる早漏改善方法を紹介|MSクリニック横浜
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早漏治療は保険適用になる?費用の目安や自分でできる早漏改善方法を紹介

  • 更新日:2025.07.30
  • 投稿日:2025.07.30
早漏治療は保険適用になる?費用の目安や自分でできる早漏改善方法を紹介

早漏は多くの男性が抱えるデリケートな悩みです。自信を失い、性行為自体が苦痛になってしまうこともあります。治療を考えたとき、多くの方が気になるのは「費用」で、早漏治療は原則として保険が適用されない自由診療です。原因によっては保険を使って治療できるケースがあります。

この記事では、保険が適用される条件や治療法ごとの費用、自分でできる改善策について解説します。一人で抱え込まず、正しい知識を得て自信を取り戻すための一歩を踏み出しましょう。

以下の記事では、早漏に悩む方に向けて、MSクリニック横浜で行われている具体的な治療内容や、早漏の要因についても解説しています。亀頭の敏感さを改善したい、射精を自由にコントロールしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
>>MSクリニック横浜の早漏治療のポイント

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早漏治療は原則として自由診療

早漏の治療は、原則として公的医療保険が適用されない「自由診療」です。早漏は生命に直接かかわる病気とはみなされにくく、生活の質(QOL)を向上させるための治療と位置づけられます。医療には「保険診療」と「自由診療」の2つの区分があります。

保険診療は、国が認めた病気やケガの治療が対象で、料金は全国一律で国によって定められています。自己負担額は年齢や所得に応じて1〜3割です。自由診療は、美容や予防など保険適用外の治療が対象です。料金はクリニックごとに自由に設定でき、治療費は全額自己負担(10割)となります

自由診療であっても「医療費控除」の対象になる可能性があります。医療費控除とは、年間の医療費が高額になった場合に、税金が一部還付される制度です。

早漏治療が保険適用になるケース

早漏治療が保険適応になるケースは以下のとおりです。

  • EDや前立腺炎など原因疾患の治療
  • うつ病の治療でSSRI(抗うつ薬)が処方される場合

EDや前立腺炎など原因疾患の治療

早漏の背景には、ED(勃起不全)や前立腺炎、甲状腺の病気などが隠れている可能性があります。原因となる病気の検査や治療が優先され、治療には健康保険が適用されます。早漏の原因として考えられる3つの疾患は以下のとおりです。

原因となる病気

症状

治療・対応

保険適応

前立腺炎

前立腺の炎症が神経を刺激し、射精が早くなることがある

泌尿器科での診察とくすりの処方

適応

ED

うまく勃起できないという不安や焦りが早漏につながることがある

EDの原因を調べる検査と治療薬の使用

一部適応(不妊治療目的の場合のみ一部保険適応)

甲状腺機能亢進症など

甲状腺ホルモン異常が早漏の原因となることがある

内科的な診察や検査で原因を確認

適応

早漏の背景にある原因疾患を治療することが大切です。結果として早漏の改善につながる可能性もあります。。ED治療薬の適切な処方は、勃起機能の改善だけでなく、射精のコントロールにも良い影響を与えることがあります。

以下の記事では、MSクリニック横浜におけるED治療薬の処方の特徴や、安全に治療を進めるためのポイントについて詳しく解説しています。
>>MSクリニック横浜のED治療薬処方のポイント

うつ病の治療でSSRI(抗うつ薬)が処方される場合

気分の落ち込みや強い不安感が、早漏の原因になることもあります。早漏の改善のために、心の治療が重要です。うつ病や不安障害の治療のために「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」という抗うつ薬が処方されることがあります。うつ病や不安障害の治療は、健康保険の適応です。

早漏の治療のみを目的として診察や薬を希望する場合は「適応外使用」となり、保険の適用外です。以下のような心の不調がある場合は、医師へ相談しましょう。

  • 気分が晴れず、落ち込んだままでいる
  • これまで楽しめていたことに興味が持てない
  • 理由のない不安感や焦りが続く

こうした心の状態が早漏に影響しているケースは少なくありません。心理的な要因や体の機能的な問題が複雑に絡み合っているため、原因を正しく理解することが改善への第一歩です。以下の記事では、早漏の代表的な原因や仕組み、治療法、自宅で取り組める対策を医師の視点から解説しています。
>>早漏の原因を医師が解説!治療法や自分でできる対策も紹介

早漏治療の費用の目安

早漏の治療は、治療法によって費用が大きく異なります。代表的な治療法の費用として、以下の内容を解説します。

  • 薬物療法の場合
  • 亀頭増大術の場合
  • 背部神経切断術の場合
  • 心理療法の場合

薬物療法の場合

薬物療法は、早漏治療で最初に検討されることが多い選択肢です。飲み薬である「内服薬」と、塗り薬やスプレーなどの「外用薬」があります。日本では早漏治療薬として国に承認されている薬はありません。処方はすべて自由診療です。薬の種類による費用の目安と特徴は以下のとおりです。

薬の種類(例)

費用の目安

特徴

SSRI(抗うつ薬)

1錠あたり数百円〜

もともとは心の治療薬だが、射精を遅らせる作用が期待

ダポキセチン

1錠あたり2,000〜3,500円

海外で早漏治療薬として承認されている薬で、性行為の前に服用

外用薬は 亀頭に直接塗ることで、表面の感覚を鈍くする薬です。局所麻酔の成分が含まれており、感覚を麻痺させる効果が期待できます。自由診療の場合、費用は1本あたり約3,000〜6,000円が目安です。薬物療法は、手術に抵抗がある方や、手軽な方法から試したい方に適しているとされています。 

どの薬が合うかには個人差があるため、副作用のリスクも考慮し、必ず医師と相談のうえで適切な薬を選びましょう。

亀頭増大術の場合

亀頭増大術は、ヒアルロン酸を亀頭に注入する治療法です。亀頭増大術は健康保険が適用されない自由診療で、費用は40,000〜数十万円程度です。元々は亀頭を大きくする治療ですが、2004年にヒアルロン酸で亀頭増大を行うと射精までの時間が伸びることが報告されてから行われている歴史ある治療方法です。

すべてのタイプの早漏の方に効果が期待されます。費用に幅があるのは、注入するヒアルロン酸の種類や量によるものです。一般的に、高品質で長持ちする薬剤や、多くの量を注入する場合、費用は高くなる傾向です。

手術に比べて体への負担が少なく、施術時間も短いのがメリットです。一方で、ヒアルロン酸は時間とともに体内に吸収されるため、効果を持続させるには定期的な再注入が必要です。効果の持続期間は薬剤の種類や個人差がありますが、1~2年とされています。

背部神経切断術の場合

背部神経切断術は、ペニスの感覚を脳に伝える神経を切断する手術です。費用はクリニックによってさまざまで、10〜30万程度です。亀頭の感覚を恒久的になくすことを目的とします。薬物療法や亀頭増大術で十分な効果が得られない場合の選択肢です。手術であるため、効果が永久に続くという大きなメリットがあります。

一方で、一度切断した神経は元に戻すことができません。亀頭の感覚がなくなってしまうので、性行為での満足感が得にくくなったり、まれに勃起不全(ED)になったりする可能性もあります。手術を受ける前には、メリットだけでなく、考えられるすべてのリスクや術後の経過について、医師から十分な説明を受けましょう。 

ご自身が完全に納得したうえで決めることが、何よりも重要です。

心理療法の場合

早漏の原因が、心の状態にあることも多いです。過去の性体験によるトラウマや強いプレッシャー、性行為への不安などが挙げられます。心因性(しんいんせい)早漏の場合、 心理療法やカウンセリングが有効とされています。費用の目安は、1回あたり5,000〜15,000円程度です。

心理療法も基本的には自由診療です。治療は1回で終わることは少なく、複数回にわたって継続することが一般的です。数万円〜十数万円以上になることもあります。カウンセリングと並行して、 射精のタイミングを自分でコントロールする練習(行動療法)を行うこともあります。 

薬や手術に頼らず、根本的な原因にアプローチしたいと考える方に適した治療法とされています。

自分でできる早漏の改善方法

自分でできる早漏の改善方法として、以下の内容を解説します。

  • スクイーズ法
  • 骨盤底筋トレーニング
  • マスターベーションの見直し
  • 自律神経を整える生活習慣の改善
  • 性行為中の興奮を抑える呼吸法とリラクゼーション

海外の研究では、運動は早漏の改善に有効である可能性が示されています。

スクイーズ法

スクイーズ法は、射精のコントロール感覚を養うための、代表的なトレーニングの一つです。マスターベーションの際や、パートナーの協力のもとで行うことができます。スクイーズ法の手順は以下のとおりです。

  1. マスターベーションでいつも通りに刺激を開始する
  2. 射精しそうな直前で、すべての刺激を完全に止める
  3. 亀頭のすぐ下の部分(陰茎)を優しくつまみ、痛みを感じない程度に3〜4秒ほど圧迫する
  4. 高まっていた射精感が遠のいたら、指を離す
  5. 興奮が十分に落ち着いたことを確認したら、再びステップ1を行う

1回のマスターベーションで3〜5回繰り返し、最後は普通に射精してください。 最初はうまくいかなくても、焦る必要は全くありません。自分の体の反応を客観的に捉え、射精をコントロールできるという自信をつけましょう。

骨盤底筋トレーニング

骨盤底筋(こつばんていきん)とは、骨盤の底にハンモックのように広がっている筋肉群です。排尿や排便をコントロールするだけでなく、射精のタイミングにも深く関わっています。骨盤底筋を意識的に鍛えることで、射精を我慢する力を物理的に高める効果が期待できます。骨盤底筋トレーニングの方法(ケーゲル体操)は以下のとおりです。

  1. 椅子に座るか、仰向けに寝て、体全体の力を抜く
  2. 息をゆっくりと吐きながら、尿道や肛門を締める
  3. 筋肉を締めた状態で、5秒間キープする
  4. 息をゆっくりと吸いながら、5秒かけて力を抜く

10回で1セットとし、1日に2〜3セット行うのが目安です。お腹や足に力が入らないように骨盤底筋だけを意識することがポイントです。デスクワークの合間や電車での移動中など、日常生活の中で誰にも気づかれずに気軽に行えます。

効果を実感するまでには1〜3か月ほどかかる場合があるため、歯磨きのように、日々の習慣として根気よく続けていきましょう。

マスターベーションの見直し

ご自身のマスターベーションの仕方が、意図せずに早漏の癖を助長している可能性があります。マスターベーションの習慣を客観的に見直しすることが大切です。見直しのポイントは以下のとおりです。

  • 時間を意識する:射精をゴールにせず、時間をかけて行う意識を持つ
  • 刺激の強さを変える:強く握りしめず、指先で優しく触れたり包み込むように撫でたりする
  • 潤滑剤(ローション)を使う:摩擦による過剰な刺激を和らげ、繊細な感覚に集中しやすくなる
  • 射精感をコントロールする練習をする:射精が近くなったら一度手を止めたり、スクイーズ法を取り入れたりする

マスターベーションは、自分の身体を知り、射精をコントロールするための絶好のトレーニングの機会です。焦らず、自分の感覚と丁寧に向き合う時間として捉えましょう。

性行為中の興奮を抑える呼吸法とリラクゼーション

過度な興奮や緊張は、交感神経を優位にし、射精を早める方向に働きます。意識的に心と体をリラックスさせることが重要です。興奮を抑える腹式呼吸の方法は以下のとおりです。

  1. お腹が風船のように膨らむのを感じながら、鼻からゆっくりと4秒かけて息を吸い込む
  2. お腹をへこませながら、口からゆっくりと6〜8秒かけて息を吐き切る
  3. 数回繰り返す

深い呼吸は、副交感神経を優位にして、心拍数を落ち着かせる効果が期待されます。性行為の前や、行為の途中で興奮が高まりすぎたと感じたときに試してみてください。

自律神経を整える生活習慣の改善

日々の生活習慣を見直して自律神経を整えることは、早漏改善だけでなく、健康全体の土台です。早漏は、射精という一つの現象だけでなく、体全体のコンディションと深く関わっています。心身のオン・オフを切り替える自律神経のバランスは、射精のコントロールに大きく影響するとされています。

生活習慣改善のチェックリストは以下のとおりです。

  • 毎日7時間以上の質の良い睡眠を確保
  • 栄養バランスの良い食事を3食摂取
  • 週に合計150分程度の有酸素運動(ウォーキングなど)の実施
  • 趣味や何も考えずにリラックスする時間を確保

生活習慣の改善は、すぐに効果が出るものではありません。早漏だけでなく、心身全体の健康にもつながるため、できることから一つずつ始めてみましょう。

早漏で医療機関を受診する目安

早漏で医療機関を受診する目安は以下のとおりです。

  • 自分やパートナーの強いストレスになっている
  • 勃起不全を伴っている

自分やパートナーの強いストレスになっている

射精までの時間が短くても、ご自身やパートナーが満足していれば問題ありません。 生活の質(QOL)を下げていると感じるなら、医療的なサポートを検討する必要があります。以下に示す心のつらさに当てはまる場合は、医療機関の受診を検討しましょう。

  • 性行為のたびに「また早く終わってしまうのでは」とプレッシャーを感じる
  • 「パートナーを満足させられていない」という罪悪感や、自分を責める気持ちがある
  • 自信をなくしてしまい、性行為そのものを避けるようになってしまった
  • 早漏が原因で、パートナーとの関係が気まずくなっている
  • 本来は楽しいはずの時間が義務や苦痛のように感じられる

つらい気持ちは、決して特別なことではありません。あなたとパートナーが、心から性行為を楽しむために、専門の医療機関に相談してみましょう。

勃起不全を伴っている

勃起不全(ED)の症状がある場合も、早めに受診した方が良いサインです。早漏とEDは、互いに深く関係し、悪循環を生み出していることがあります。専門家による適切な診断のもと、まずEDの治療を行うことがあります。勃起をサポートするお薬などで勃起への自信を回復し「焦らなくても大丈夫」という心理的な余裕を持つことが大切です。

早漏やEDという症状の裏には、前立腺炎や甲状腺の病気などの別の原因が隠れている可能性も考えられます。排尿時の痛みや急な動悸、体重減少などの症状を伴う場合は注意が必要です。複数の症状がある場合は、根本的な原因を探るためにも、一度クリニックで相談しましょう。

まとめ

早漏治療は基本的に自由診療ですが、原因となっている病気の治療など、保険が使えるケースもあります。治療法も、薬物治療やトレーニング、手術までさまざまです。早漏が原因で自信をなくしたり、パートナーとの関係に影響が出たりしているのなら、専門家に相談してください。

一人で悩みを抱え込まず、費用に関する正しい知識を持つことが大切です。まずは気軽にクリニックを受診し、あなたに合った解決策を一緒に見つけていきましょう。

中には「自分は本当に早漏なのか?」と疑問に感じている方も多いかもしれません。射精までの時間には目安とされる基準があり、それを知ることで改善への第一歩になります。以下の記事では、早漏と判断される時間の目安や、治療・セルフケアで取り組める対策を解説しています。
>>早漏は何分からが基準?時間の目安と改善するための対策を解説

参考文献

 

ページ監修:総院長「葉山芳貴」紹介

葉山芳貴

総院長、医学博士 葉山芳貴

経歴

平成14年
聖マリアンナ医科大学 卒業
平成20年
大阪医科大学 大学院 卒業
平成22年
大手美容形成外科 院長 就任
平成27年
メンズサポートクリニック開設
平成28年
メンズサポートクリニック新宿 院長就任
平成28年
医療法人清佑会 理事長 就任

資格

医師免許(医籍登録番号:453182)

保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)