包茎手術後の性行為はいつから?回復期間と注意点を解説
- 更新日:2025.06.04
- 投稿日:2025.05.25

包茎手術後の性生活、いつから再開できるか気になりませんか?日常生活への復帰はもちろん、性生活への影響も気になるのは当然のことです。一般的には手術後4週間後が目安とされていますが、性行為再開の判断は慎重に行うことが大切です。
WHOは術後6週間(42日間)の性行為の回避を推奨しています。早期の再開は手術部位の感染や炎症、出血のリスクを高め、最悪の場合、再手術が必要になる可能性もあるからです。
この記事では、包茎手術後の性行為の再開時期に関する具体的な注意点、万が一のトラブルを避けるための必須知識を医学的根拠にもとづいて解説します。あなたの不安を解消し、安心して術後の生活を送るための情報を提供します。
MSクリニック横浜では、包茎手術後の性行為についてなど、男性特有の悩みに対して、プライバシーに配慮した環境で適切な治療をご提供しています。相談は無料ですので、お気軽にご相談ください。
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包茎手術後の性行為は約4週間後から
包茎手術後、性行為を再開できる時期は、手術の方法や手術後の治り具合によって個人差があります。一般的には、手術後4週間程度を目安に考えられています。
皮膚の表面が閉じるまでを一次治癒と言い、7〜14日程度かかります。さらに、手術で縫った部分がしっかりとした強度を取り戻すまでを二次治癒と言い、3〜4週間かかります。そして、手術部位の炎症が完全に落ち着き、手術跡が成熟するまでをリモデリング期と言い、3〜6か月かかります。性行為を再開するには、少なくとも二次治癒が完了し、痛みや腫れがなくなっていることが必要です。
手術の方法によっても、性行為を再開できる時期の目安が変わります。MSクリニック横浜で行っている亀頭直下法(亀頭直下埋没法)は、手術後の回復が比較的早く、術後4週間頃から性行為の再開が可能な場合もあります。個人差がありますので、必ず医師の診察を受けたうえで判断していただくことが大切です。
勃起時に痛みや出血が全くないことを確認してから再開することが重要です。性行為の再開を焦ると、手術部位が開いたり、出血したりするリスクがあります。
手術跡が目立ちやすくなったり、感染症にかかりやすくなったりする可能性もあります。細菌感染により包皮炎や、さらに重症化すると陰茎の皮下組織に炎症が起こる陰茎蜂窩織炎(ほうかしきえん)を引き起こす可能性も懸念されます。
陰茎蜂窩織炎は、陰茎の皮膚や皮下組織に細菌が感染し、炎症を起こす病気です。重症化すると、陰茎の壊死や敗血症などの生命に関わる合併症を引き起こす可能性もあるため、早期に適切な治療が必要となります。
痛みや腫れが長引くこともありますので、医師の指示に従い、焦らずに回復を待つことが大切です。触れても痛みや熱感がなく、腫れが引いて皮膚の色が周囲と同じになり、勃起時に突っ張り感がなければ、回復に向かっている可能性があります。医師の診察で問題ないと判断されたら、性行為の再開を検討しましょう。
早期に性行為を再開するリスク
包茎手術後は、医師の指示に従って適切なタイミングで再開することで、より良い回復が期待できます。医師の指示を守らず、性行為を急ぐことで、将来的に大きな問題を抱えることになりかねません。早期に性行為を再開するリスクについて以下の項目に沿って解説します。
- 手術のやり直し
- 感染症
- 手術跡の悪化
手術のやり直し
包茎手術後、手術部位が完全に治癒していない状態で性行為を行うと、縫合した部分が裂けてしまう「縫合不全」を起こす可能性があります。この場合、再度手術が必要になるケースも少なくありません。
手術の種類によっては、体内で溶ける吸収糸を使用する場合もありますが、手術部位は繊細な状態が続きます。性行為の再開は、医師の診察を受け、許可を得てからにしましょう。
手術部位が完全に閉じていない状態で性行為を行うと、細菌が侵入しやすく感染症のリスクが高まります。感染症を発症すると、痛みや腫れ、膿などが生じ、治療に時間がかかる場合があります。重症化すると入院が必要となるケースも考えられます。
特に、包皮炎や陰茎蜂窩織炎といった感染症は深刻な合併症を引き起こす可能性があります。陰茎蜂窩織炎は、陰茎の皮膚や皮下組織に細菌が感染し炎症を起こす病気で、重症化すると陰茎の壊死や敗血症といった生命に関わる合併症を引き起こす可能性もあるため、早期の適切な治療が不可欠です。
手術部位を清潔に保ち、医師の指示通りに消毒や薬の塗布を行うなど、感染症予防に努めましょう。性行為を再開するまでは、パートナーにも手術後の状態を理解してもらい、協力を得ることが重要です。
包茎手術の痛みがどの程度なのか、術前や術後にどんな対処が必要なのか不安に思う方もいるでしょう。以下の記事では、包茎手術に伴う痛みやその期間、痛みを和らげるための具体的な対処法について詳しく解説しています。
>>包茎手術の痛みはどのくらい?術前・術後の対処法と期間について
手術跡の悪化
包茎手術後、手術跡は時間をかけて徐々に目立たなくなっていきます。しかし、性行為によって手術部位に刺激が加わると、手術跡が赤く腫れ上がったり、硬くなってしまったり、手術跡が目立ちやすくなる可能性があります。
色素沈着を起こし、手術跡が茶色く変色してしまう可能性も否定できません。手術跡をきれいに治すためにも、性行為の再開時期は医師と相談し、適切な時期を判断してもらいましょう。
性行為を再開する注意点
性行為の再開時期は、手術の方法や手術の治り具合、そして医師の判断によって異なります。一般的には、手術後4週間後を目安に考えられていますが、これはあくまでも目安です。
実際に性行為を再開する際には、いくつかの注意点があります。
- コンドームを使用する
- 痛み・出血が出たら中止する
- 圧迫が少ない体位から始める
コンドームを使用する
性行為を再開する際は、必ずコンドームを使用してください。コンドームは、手術部位を外部からの刺激や細菌から守り、感染症を予防するのに役立ちます。コンドームを使用することで、パートナーへの感染リスクも軽減できます。
コンドームは、手術後最初の1か月間は必ず使用し、その後も医師の指示に従ってください。十分な量の潤滑剤を使用することも、摩擦による刺激を軽減し、手術部位への負担を減らすために重要です。
痛み・出血が出たら中止する
性行為中に痛みや出血を感じた場合は、すぐに中止してください。無理に続けると、せっかく閉じかけた手術部位が開いたり、出血がひどくなったりする可能性があります。最悪の場合、再手術が必要になるケースも考えられます。
痛みや出血は、感染症の兆候である場合もあります。少しでも異常を感じたら、自己判断せずにすぐに医師に相談しましょう。
圧迫が少ない体位から始める
性行為を再開する際は、圧迫の少ない体位から始めましょう。例えば、女性が上になる体位や、横向きになる体位などがおすすめです。陰茎への圧迫や摩擦を軽減し、手術部位への負担を減らすことができます。
回復が順調に進んでも、しばらくの間は、激しい動きや深い挿入は避け、様子を見ながら徐々に慣らしていくようにしましょう。性行為の前後には、清潔を保つように心がけ、入浴やシャワーで優しく洗い流すようにしてください。ゴシゴシ擦るなどの強い刺激や、刺激の強い石鹸やボディーソープを使用することは避けましょう。
性行為の再開は焦らず、医師の指示に従うことが大切です。ご自身の体と相談しながら、無理のない範囲で徐々に性生活を再開していくようにしてください。
「彼氏が包茎だとどんなメリット・デメリットがあるのか」「リスクはないのか」と気になる方もいるのではないでしょうか。以下の記事では、パートナーが包茎であることの具体的なメリット・デメリット、そしてリスクについて詳しく解説しています。
>>彼氏が包茎であることのメリット・デメリットやリスクを解説
回復の手助けをする5つのセルフケア
包茎手術後の回復期間は、術式や個々の体質によって異なりますが、1か月程度です。この期間、適切なセルフケアを行うことで、手術の治りを促進し、合併症のリスク軽減に役立ちます。日常生活をスムーズに戻し、より快適に過ごせるように、以下の5つのセルフケアを心がけましょう。
- 衛生管理を徹底する
- バランスの良い食生活を意識する
- 禁酒・禁煙を行う
- 適度な運動を取り入れる
- 定期的に医療機関を受診する
MSクリニック横浜では、手術後のアフターケアを無料で実施しています。再診・経過観察・抜糸などは手術料金に含まれているため無料です。手術後の性行為再開の判断についても、医師が丁寧に説明いたします。
衛生管理を徹底する
清潔を保つことは、手術部位の感染を防ぎ、早期回復につなげるために重要です。手術後、施術部位はデリケートな状態になっているため、細菌感染のリスクが高まります。細菌感染は、痛みや腫れ、化膿といった症状を引き起こし、最悪の場合、再手術が必要になることもあります。
感染を防ぐためには、医師の指示に従い、施術部位を清潔に保つようにしましょう。入浴の際は、刺激の少ない石鹸やボディーソープを使用し、ぬるま湯で優しく洗います。熱いお湯や強い刺激は、手術部位を悪化させる可能性があるため、避けましょう。
施術部位をゴシゴシこすらず、優しく丁寧に洗うことが大切です。清潔なタオルで水分を完全に拭き取り、乾燥した状態を保つことも重要です。下着は清潔で通気性の良いものを選び、毎日交換するようにしてください。
バランスの良い食生活を意識する
栄養バランスの良い食事は、体の回復力を高め、手術の治りを促進するために欠かせません。特に、タンパク質やビタミンA、ビタミンC、ビタミンEは、皮膚の再生に重要な役割を果たす可能性があります。各栄養素の役割は以下のとおりです。
- タンパク質(肉や魚、卵、大豆製品など):筋肉や皮膚などの組織を修復する
- ビタミンA(緑黄色野菜やレバーなど):皮膚や粘膜の健康維持に役立つ
- ビタミンC(果物や野菜など):コラーゲンの生成を促進し、手術の治りを早める
- ビタミンE(ナッツ類や植物油など):抗酸化作用があり、細胞の損傷を防ぐ
栄養素をバランスよく摂取することで、手術後の回復をサポートすることができます。インスタント食品やお菓子など、栄養価の低い食品は控え、バランスの良い食事を心がけましょう。
禁酒・禁煙を行う
アルコールとタバコは、手術の治りを遅らせる要因となる可能性があります。アルコールは血管を拡張させ、出血や腫れを悪化させる可能性があります。タバコは血管を収縮させ、血流を悪くすることで、手術部位の回復を遅らせます。手術後は、完全に治るまで、禁酒・禁煙を徹底することが重要です。
適度な運動を取り入れる
適度な運動は、血行を促進し、新陳代謝を高め、体の回復力を向上させる効果が期待できます。しかし、手術直後は激しい運動は避け、医師の指示に従って軽い運動から始めるようにしましょう。ウォーキングなどの軽い有酸素運動は、血行を促進し、回復をサポートします。無理のない範囲で体を動かすことを心がけましょう。
定期的に医療機関を受診する
手術後の経過観察は重要です。医師の指示に従って定期的に医療機関を受診し、手術部位の状態や回復具合をチェックしてもらいましょう。医師は、手術の治り具合を確認し、必要に応じて適切な処置を行います。
何か異常を感じた場合は、自己判断せずにすぐに医師に相談することが大切です。早期発見・早期治療は、合併症を防ぎ、より早く回復するために重要です。
まとめ
手術後は性生活への復帰を望む気持ちもわかりますが、性行為再開の判断は慎重に行うことが大切です。手術部位の状態によっては、性行為によって縫合不全や感染症、手術跡の悪化などのリスクがあります。
性行為を再開する際は、コンドームを使用し、痛みや出血があれば中止、圧迫の少ない体位から始めるなど、慎重に行いましょう。回復を早めるためには以下のポイントも重要です。
- 衛生管理
- バランスの良い食事
- 禁酒・禁煙
- 適度な運動
- 定期的な医療機関受診
医師の指示に従い、個人の回復状況に合わせて判断することが大切です。手術や術後のケアについて詳しく知りたい方は、よくある質問をご覧ください。
MSクリニック横浜では、包茎手術として亀頭直下法(亀頭直下埋没法)(99,000〜220,000円)やバックカット(440,000円)を提供しています。無料診察を実施しているので包茎にお悩みの方はお気軽にご相談ください。
また、包茎がセックスにどのような影響を与えるのか、そもそも治療が必要なのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。以下の記事では、包茎による性生活への影響や、悩みを解消するための具体的な方法を詳しく解説しています。
>>包茎はセックスに影響する?包茎の悩み解消法を徹底解説
参考文献
Warees M, Anand S, Leslie SW, Rodriguez AM. Circumcision. StatPearls, 2025, Jan.
ページ監修:総院長「葉山芳貴」紹介

総院長、医学博士 葉山芳貴
経歴
- 平成14年
- 聖マリアンナ医科大学 卒業
- 平成20年
- 大阪医科大学 大学院 卒業
- 平成22年
- 大手美容形成外科 院長 就任
- 平成27年
- メンズサポートクリニック開設
- 平成28年
- メンズサポートクリニック新宿 院長就任
- 平成28年
- 医療法人清佑会 理事長 就任
資格
医師免許(医籍登録番号:453182)
保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)