仮性包茎は手術が必要?メリット・デメリットや費用相場を解説
- 更新日:2025.01.30
- 投稿日:2025.01.29

あなたは、包茎で悩んでいませんか? 日本人男性の約60〜80%が仮性包茎と言われています。仮性包茎とは、一見すると包皮が亀頭を覆っているように見えますが、手で簡単に剥ける状態のことです。実は、再発を繰り返す包皮炎や排尿障害、性行為の際の痛みなど、仮性包茎が原因で日常生活に支障をきたすケースもあります。
仮性包茎の手術が必要なケースや手術の種類・費用、メリット・デメリットや術後のケアまで、具体的な例を交えながら詳しく解説します。ご自身の状況と照らし合わせながら、手術という選択肢について考えましょう。
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仮性包茎の手術が必要なケース
仮性包茎の手術が必要なケースは、主に以下の3パターンです。
- 包皮炎を繰り返す場合
- 排尿障害がある場合
- 性行為に支障がある場合
症状が改善しない場合は、医師に相談し、適切な治療方法を検討する必要があります。
包皮炎を繰り返す場合
いずれの包茎の場合でも、包皮の内側と亀頭の間に汚れがたまりやすく、細菌の繁殖しやすい環境となり、炎症を引き起こします。この状態を放置すると、赤みや腫れ、かゆみや痛み、膿などの症状が現れ、包皮炎を繰り返しやすくなります。軟膏治療で一時的に症状が治まっても、根本的な原因が解決しない限り再発を繰り返す可能性が高いです。
排尿障害がある場合
包皮先端が狭い場合、尿がスムーズに流れず、残尿感や炎症の原因になることがあります。重症化すると尿路感染症のリスクが高まります。
性行為に支障がある場合
包皮が狭く、亀頭を覆ったままの状態では、性行為中に痛みを感じたり、挿入が困難になったりする場合があります。また、過度な摩擦や潤滑不足によって、パートナーに不快感を与える可能性もあります。このような症状がある場合は、医師に相談し、原因を特定したうえで適切な治療を検討しましょう。
仮性包茎の手術をしない方が良いケース
仮性包茎は必ずしも手術が必要なわけではありません。症状が軽度で、日常生活に支障がない場合は、無理に手術をする必要はありません。亀頭包皮炎を繰り返す場合は包茎手術の必要性が増大します。
包皮を軽く引っ張るだけで亀頭が露出する、痛みやかゆみがない、排尿や性行為に問題がない場合は、経過観察で十分です。毎日のお風呂で優しく包皮を洗い、清潔を保つように心がけましょう。
成長とともに自然と包皮が剥けるようになるケースもあります。特に幼少期の場合は、無理に包皮を剥こうとせず、自然な経過を見守ることも大切です。小学校入学までに包茎が自然に治る子供も多く、思春期までに手術が必要となることは稀です。
手術の種類とメリット・デメリット
仮性包茎の手術には、大きく分けて「切除手術」と「非切除手術」の2種類があります。切除手術は、余分な包皮を切除する方法です。仕上がりは自然で、見た目も良くなります。非切除手術は、包皮を切除せずに、手術用の糸を使って縫い縮める、もしくは接着剤やテープで留める方法です。手術跡が目立ちにくく、施術時間も短いのが特徴です。
手術のメリット
仮性包茎の手術には、さまざまなメリットがあります。手術後は、衛生状態の改善が期待できます。包皮の内側に汚れがたまりにくくなり、清潔に保ちやすくなります。清潔を保てることで、包皮炎や尿路感染症のリスクが軽減する効果が期待できます。心理的な面では、見た目のコンプレックスが解消され、自信につながる場合もあります。
手術のデメリット
仮性包茎の手術後には、数週間〜1か月程度のダウンタイムがあり、激しい運動や性行為は控える必要があります。日常生活への影響は少ないですが、医師の指示に従うことが重要です。稀に合併症が起こる可能性もあります。出血や感染、知覚過敏や勃起痛などです。
合併症のリスクを最小限にするためには、経験豊富な医師のいるクリニックを選ぶことが大切です。手術を受けるかどうかは、メリット・デメリットを理解したうえで、医師とよく相談して最良の選択をしてください。
仮性包茎の手術費用と保険について
手術費用の相場や保険適用について、具体的な例を交えながら詳しく解説します。
手術費用の相場
仮性包茎の手術費用は、選択する治療方法によって異なります。仮性包茎の手術には、大きく分けて「切る手術(環状切除術)」と「切らない手術(包皮縫縮術)」の2種類があります。一般的に、切除手術は10万円~40万円、切らない包茎手術では数千円~数十万円が相場です。
それぞれの手術方法やクリニックによっても費用が異なる場合があるので、事前に確認することをおすすめします。費用だけでなく、医師の技術力やクリニックの評判も考慮して選ぶことも重要です。クリニックによって費用は大きく変動するため、複数のクリニックで見積もりを取りましょう。
MSクリニック横浜院では診察料は無料です。お気軽にご相談ください。
保険適用について
仮性包茎の手術は、基本的に健康保険が適用されません。仮性包茎は日常生活に支障がないと判断されることが一般的であるためです。仮性包茎は病気ではなく、多くの場合、医学的には治療の必要がないとされています。
真性包茎やカントン包茎のように、日常生活に支障をきたす場合は、保険適用の対象となる可能性があります。保険適用の場合、自己負担額は1万円〜3万円程度に抑えられることが多いです。包皮口が狭すぎて排尿困難であったり、炎症を繰り返したりなどの場合は、保険適用で手術を受けられる場合があります。
仮性包茎の手術を受ける際には、費用が全額自己負担となることを理解しておく必要があります。クリニックによっては、クレジットカード払いなどの支払い方法を用意しているところもあるので、事前に確認しておくと安心です。費用の分割払いについても相談できる場合があるので、クリニックに問い合わせてみましょう。
MSクリニック横浜院では、現金やクレジットカード、デビットカード、医療ローンなど、さまざまな支払い方法に対応しています。
仮性包茎の手術後のケアと生活について
手術が無事に終わりホッとする方も多いですが、手術後も適切なケアを行うことが、良好な経過のために重要です。仮性包茎の手術をした方にとって、日常生活への影響や性生活への影響など、気になる点も多いです。
手術後のケアや生活について、具体的な例を交えながら詳しく解説します。不安な気持ちを抱えている方も、正しい知識を持つことで安心して回復期間を過ごせるようになりますので、ぜひお読みください。
術後のケア方法と注意点
手術直後は、手術部位を清潔に保つことが何よりも大切です。細菌感染は、手術の治りを遅らせたり、痛みや腫れを悪化させたりする可能性があります。お風呂は、手術の翌日(あるいは当日)からシャワー浴が可能になります。傷口をゴシゴシこすらず、石鹸をよく泡立てて優しく洗いましょう。
熱いお湯は傷口への刺激となるため、ぬるめのお湯で短時間にするのがおすすめです。湯船に浸かるのは、抜糸後、もしくは医師の許可が出てからにしましょう。傷口が完全に閉じていない状態で入浴すると、感染のリスクが高まるためです。
医師から処方された軟膏は、指示された通りに塗布してください。軟膏には、傷の治りを促進する成分や、感染を防ぐ成分などが含まれています。自己判断で塗布の中断や、他の薬との併用は避けましょう。ガーゼや包帯の交換は清潔な手で行うのはもちろんのこと、ガーゼや包帯を強く押し付けたり、剥がしたりしないように注意してください。
痛みや腫れが強い場合は、我慢せずに医師に相談しましょう。痛み止めを処方してもらえる場合もあります。必要に応じて、傷口の状態を確認するための診察を受けることもあります。
日常生活への影響
手術後の日常生活への影響は比較的少ないですが、手術部位への負担を避けるため、いくつかの注意点があります。多くの業種で、翌日からの仕事も可能な場合が多いですが、水に濡れるようなお仕事や激しい運動は、1~2週間程度控えるようにしましょう。自転車やバイクは前傾姿勢で跨るものでなければ問題ありませんが、前傾姿勢によって、サドルにペニスを挟む可能性のある乗り物は、1週間程度は控えた方が無難です。
飲酒は、血行を促進し腫れや痛みを増強させる可能性があり、傷口の治りを妨げる可能性があるため、1週間程度は控えましょう。手術後数日は、包皮が腫れているように感じることもありますが、正常な反応です。時間とともに徐々に落ち着いてきますので、過度に心配する必要はありません。手術後の過ごし方については、医師の指示に従い合併症が起こらないように注意しましょう。
手術後の性生活について
性生活は、手術部位が完全に治癒してから再開することが重要です。通常、手術後3~4週間程度で性生活が可能になりますが、医師の指示に従うことが大切です。性生活を再開する際は、最初は優しく始めるように心がけ、痛みや違和感がある場合はすぐに中止し、医師に相談してください。無理に性行為を行うと、傷口が開いたり、出血したりする可能性があります。
仮性包茎手術後の再発の可能性
仮性包茎の手術は、一度行えば再発することはほとんどありません。アメリカ小児科学会は、新生児期の男性包茎手術の健康上の利益はリスクを上回ると結論づけていますが、仮性包茎は選択的な処置です。
手術後も清潔を心がけ、毎日石鹸と水で優しく洗い、清潔な状態を保つようにしましょう。術後の経過観察や、気になることがあれば、クリニックを受診し相談することも大切です。
まとめ
仮性包茎で手術が必要なケースは、包皮炎を繰り返す、排尿障害がある、性行為に支障がある場合などです。日常生活に支障がなく、症状が軽度であれば、無理に手術をする必要はありません。仮性包茎の手術費用は、手術方法やクリニックによって異なり、10万円〜40万円程度が相場です。保険適用は基本的にされません。
仮性包茎の手術は、メリットとデメリットを理解し、医師とよく相談したうえで、ご自身にとって最良の選択をしてください。悩んでいる方は、まずは気軽に経験豊富な医師に相談してみましょう。MSクリニック横浜院では仮性包茎についての無料診察カウンセリングを実施しています。
以下の記事では、包茎の手術や治療、タイプや症状などについて網羅的に解説しています。包茎にお悩みのある方はぜひチェックしてみてください。
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参考文献
Hayashi Y, Kojima Y, Mizuno K, Kohri K. “Prepuce: phimosis, paraphimosis, and circumcision.” TheScientificWorldJournal 11, no. (2011): 289-301.
ページ監修:総院長「葉山芳貴」紹介

総院長、医学博士 葉山芳貴
経歴
- 平成14年
- 聖マリアンナ医科大学 卒業
- 平成20年
- 大阪医科大学 大学院 卒業
- 平成22年
- 大手美容形成外科 院長 就任
- 平成27年
- メンズサポートクリニック開設
- 平成28年
- メンズサポートクリニック新宿 院長就任
- 平成28年
- 医療法人清佑会 理事長 就任
資格
医師免許(医籍登録番号:453182)
保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)