真性包茎と仮性包茎の違いを徹底解説！症状の見分け方と適切な治療法

真性包茎と仮性包茎、違いはわかりますか？実は、日本人男性の60～70%が仮性包茎と言われています。意外と多くの人が抱える悩みだからこそ、正しい知識を身につけることが大切です。

当記事では、真性包茎と仮性包茎の違いを3つのポイントに絞って解説します。さらに、それぞれの症状に合わせた適切なケアや、手術が必要なケース、費用についても詳しく説明します。ご自身の状態を正しく理解し、不安を解消しましょう。

真性包茎が起こる原因やそのメカニズム、放置するとどんなリスクがあるのかを理解しておくことも重要です。以下の記事では、真性包茎の詳しい原因や症状、放置による危険性についてわかりやすく解説しています。
>>真性包茎の原因とは？症状やメカニズム、放置が危険な理由を解説

真性包茎と仮性包茎の違いを理解する3つのポイント

包茎でお悩みの方は、インターネットで検索するとさまざまな情報が溢れていて、何が正しいのかわからず不安になります。特に「真性包茎」と「仮性包茎」の違いは、ご自身の状態を正しく理解し、適切な対応をするために重要です。真性包茎と仮性包茎の違いについて、以下の内容を解説します。

• 亀頭の露出度で簡単に見分ける
• 包皮口の大きさで判断する
• 痛みやかゆみの有無をチェックする

亀頭の露出度で簡単に見分ける

真性包茎と仮性包茎を区別する一番簡単な方法は、亀頭の露出度を見ることです。2つの違いを以下の表にまとめています。

包茎の種類	亀頭の露出度	症状
真性包茎	全く露出することができない	・包皮口が狭い ・無理に包皮を引っ張ると痛みを伴う
仮性包茎	・手を使えば亀頭を露出できる ・勃起時には自然と亀頭が露出する	症状のないものから衛生問題が生じているものまでさまざま

仮性包茎は日本人男性の60～70%に該当し、必ずしも異常な状態ではありません。適切なケアを行うことが大切です。

ご自身の包茎の状態がわからないという方は、ご来院前にできる包茎チェックをしましょう。以下から30秒でセルフチェックができるので、気になる方は確認してみてください。
>>包茎のセルフチェックを受ける

包皮口の大きさで判断する

包皮口の大きさも、真性包茎と仮性包茎を見分ける重要なポイントです。真性包茎は包皮口が狭くなっています。尿の通り道も狭くなり、排尿時に包皮が膨らむことがあります。真性包茎は成人男性の約1%にみられると言われています。排尿障害や炎症のリスクが高いため、適切な治療が必要となるケースが多いです。

仮性包茎は、真性包茎と比べて包皮口が広く、亀頭を露出させることができます。真性包茎に比べて恥垢(ちこう)が溜まりにくく、炎症を起こすリスクは低いと言えます。しかし、包皮口が広いからといって油断は禁物です。適切なケアを怠ると、仮性包茎であっても恥垢が溜まり、炎症や感染症を引き起こす可能性があります。

清潔を保つための適切なケアを心がけましょう。

痛みやかゆみの有無をチェックする

真性包茎と仮性包茎では、感じる痛みやかゆみにも違いがあります。真性包茎の場合、包皮口が狭いため、無理に包皮を引っ張ると強い痛みを感じます。恥垢が溜まりやすく炎症を起こしやすいため、亀頭や周囲に以下の症状がみられます。

• かゆみ
• 赤み
• 腫れ
• 痛み

排尿時に痛みを伴う場合や、尿の勢いが弱くなる場合もあります。排尿時の症状は、日常生活に支障をきたすだけでなく、放置すると重篤な感染症を引き起こす可能性があるため、早めの医療機関への受診をおすすめします。

仮性包茎の場合、通常は自覚症状を感じることは少ないです。しかし、衛生状態が悪いとかゆみや不快感、独特の臭いがみられることがあります。かゆみや匂いによる症状は、適切なケアを行うことで改善することが可能です。毎日の入浴時に石鹸を使って優しく洗い、清潔を保ちましょう。

包茎の種類とそれぞれの特徴

包茎は、包皮が亀頭を覆っている状態です。成長とともに自然と包皮が剥けるようになりますが、大人になっても亀頭が露出しない、露出が難しい場合は、包茎と診断されます。包茎には種類があり、それぞれ症状や日常生活への影響も異なります。包茎の種類と特徴について以下の内容を解説します。

• 真性包茎：症状・生活への支障・注意点
• 仮性包茎：見た目や衛生上の課題
• カントン包茎とは？放置によるリスク

真性包茎：症状・生活への支障・注意点

真性包茎では、排尿時に包皮が風船のように膨らむ、残尿感がある、といった症状が現れることがあります。恥垢が溜まりやすく不衛生な状態になりやすいため、亀頭包皮炎を繰り返す可能性が高くなります。亀頭包皮炎の症状は以下のとおりです。

• 亀頭や包皮が赤く腫れる
• 痛み
• かゆみ
• 膿が出る

炎症を繰り返すことで、将来的に性行為時の痛みや不快感につながります。真性包茎は自然に改善することが期待できません。そのため、清潔を保つよう心がけていても炎症を繰り返す場合は、手術の検討が推奨されます。手術によって包皮を切除することで、亀頭を清潔に保ちやすくなり、炎症のリスクを軽減する可能性があります。

仮性包茎：見た目や衛生上の課題

仮性包茎は包皮の中に汚れがたまりやすく、衛生状態が悪化しやすいため、適切なケアを行うことが重要です。仮性包茎の場合、日常生活に大きな支障が出ることは少ないですが、恥垢が溜まりやすいという特徴があります。恥垢は、放置すると細菌が繁殖し、炎症の原因となる可能性があります。

思春期以降は皮脂の分泌が活発になるため、より注意が必要です。適切なケアを行わないと、亀頭包皮炎などの炎症を起こすリスクが高まる可能性があるため、清潔を保つことが大切です。

衛生状態の悪化や自己処理によるトラブル、あるいは見た目のコンプレックスが強い場合は、経験豊富な医師に相談し、適切なケア方法や治療法について検討することをおすすめします。

カントン包茎とは？放置によるリスク

カントン包茎とは、亀頭を露出させることは可能ですが、包皮の開口部が狭く、無理に包皮を剥くと、開口部が亀頭の下に嵌まり込んでしまい、再び包皮を被せようとしても亀頭に引っかったような状態となり、再び被せることが困難になる包茎です。

開口部が陰茎を圧迫することで強い痛みや亀頭の血流障害を生じる可能性があります。カントン包茎には以下の症状があります。

• 強い痛みを伴う
• 亀頭包皮炎を繰り返す
• 包皮が癒着する

特に幼少期は包皮と亀頭の癒着が強い場合があり、無理に剥がそうとすると出血や亀裂が生じる可能性があるため、注意が必要です。

カントン包茎に該当する場合は、自己判断で無理に包皮を剥こうとせず、速やかに経験豊富な医師に相談することが重要です。適切な診断と治療を受けることで、合併症のリスクを軽減できる可能性があります。

包茎の治療法と適切な選択肢

包茎の治療について悩んでいる方は、不安な気持ちを抱えています。包茎の治療法と適切な選択肢について、以下の内容を解説します。

• 真性包茎の主な治療法(手術が中心)
• 仮性包茎における対応(経過観察・セルフケア・希望による手術)
• 手術の種類・保険適用・費用の目安

真性包茎の主な治療法(手術が中心)

真性包茎の場合、手術による治療が選択肢の一つとなります。真性包茎を放置すると、将来的な性行為に支障をきたす可能性が懸念されます。

2014年に発表された研究では、小児の包茎に対する局所コルチコステロイド軟膏の有効性について、4～8週間の治療後、完全治癒と部分治癒を増加させる可能性は示唆されているものの、エビデンスの質は低いと評価されています。そのため真性包茎の場合、根本的な解決には手術が効果的と考えられます。

手術を検討する際のメリットや、後悔しないためのポイントについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>>真性包茎の治し方はある？手術のメリットと後悔しないための注意点

仮性包茎における対応(経過観察・セルフケア・希望による手術)

入浴時に優しく包皮を洗い、石鹸をよく洗い流すことで衛生状態を良好に保てます。ゴシゴシと強くこすり、無理に包皮を剥くと、炎症を起こす可能性があるので注意が必要です。仮性包茎であっても、衛生状態への不安や見た目のコンプレックスを抱えている場合は、手術という選択肢もあります。

手術の種類・保険適用・費用の目安

包茎手術には、主に亀頭直下法(基本切除・精密切除・特別切除)、陰茎根部切除(バックカット)などがあります。詳細は以下のとおりです。

• 環状切除術： 包皮をリング状に切除する方法
• 亀頭直下法： 亀頭の直下で余剰包皮を切除して縫合する方法
• 根部切除法・バックカット： 陰茎根部で余剰包皮を切除する方法

環状切除術は、包皮を切除する位置の違いによりさらに亀頭直下法や根部切除法などに分けられます。保険診療では包皮の開口部を中心に余剰包皮を切除する方法がよく用いられます。

亀頭直下法は、当院で一般的に行う施術です。手術跡が亀頭の張り出しに隠れて目立ちにくいです。真性包茎の手術は、医療保険が適用される場合があります。仮性包茎の手術は、基本的に自由診療となり、保険は適用されません。

当院では仮性包茎・真性包茎・カントン包茎の亀頭直下法の基本切除が99,000円(税込)、精密切除が220,000円(税込)、特別切除が330,000円(税込)です。

根部切除法・バックカットは440,000円(税込)からとなります。診察相談や初診料、再診料、再診、アフターケアはすべて無料です。費用はあくまで目安であり、それぞれのクリニックによって異なるため、事前に確認することが大切です。

手術を受ける際は、医師とよく相談し、ご自身の状態や希望に合った方法を選択することが重要です。それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、納得のいく治療法を選択しましょう。

包茎の治療法にはさまざまな選択肢がありますが、どの方法を選ぶべきか迷う方も多いかもしれません。失敗を避けるために、治療のポイントを詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>>【医師監修】包茎の治し方を徹底解説！失敗しないために知っておきたいこと

手術後のケアと日常生活の注意点

手術後のケアと日常生活の注意点について、以下の内容を解説します。

• 痛みや腫れへの対処
• 感染症を防ぐケア方法
• 日常生活の制限と回復までの流れ

痛みや腫れへの対処

手術後、痛みや腫れは自然な反応です。多くの場合、痛みや腫れの症状は数日以内に治まります。痛みが強い場合は、我慢せずに医師から処方された鎮痛剤を服用してください。自己判断で市販薬を服用することは避け、必ず医師に相談しましょう。

施術部位を清潔に保つことも重要です。シャワーは手術後すぐに浴びることができます。入浴するときの注意点は以下のとおりです。

• 石鹸をよく泡立てて優しく洗い、清潔を保つ
• ゴシゴシこすらない
• 熱いシャワーを浴びない
• 湯船への入浴は、手術部位が完全に治癒するまで1週間〜10日程度は控える
• 長時間の入浴は、手術部位の感染リスクを高める可能性がある

手術後数日間は、包皮にガーゼや包帯が貼られている場合があります。手術部位を保護するために必要なものなので、医師の指示があるまでは、勝手に剥がさないようにしてください。ガーゼや包帯が汚れた場合は、すぐに交換してもらいましょう。

感染症を防ぐケア方法

包茎手術後、最も注意すべき合併症の一つが感染症です。感染症は、細菌が手術部位に侵入することで起こります。感染症を防ぐためには、清潔を保つことが何よりも大切です。清潔な状態を保つように心がけてください。排尿時に痛みを感じる場合は、遠慮なく医師に相談しましょう。

医師から処方された抗生物質がある場合は、指示通りに服用してください。自己判断で服用を中断することは避けましょう。感染症の兆候として、以下が挙げられます。

• 発赤
• 腫れ
• 痛み
• 膿
• 発熱

兆候があればすぐに医師に相談しましょう。感染症は早期に適切な治療を受けることで、重症化を防ぐことができます。特に、局所メトロニダゾールなどの抗菌薬による包皮微生物叢の介入は、未割礼の男性におけるHIV感受性を低下させる可能性があるという研究結果も出ているため、感染予防は重要です。

日常生活の制限と回復までの流れ

手術後、日常生活には以下のような制限があります。

• 激しい運動や性行為：手術部位が開き出血する可能性がある
• 飲酒：血行を促進し、腫れや出血、痛みを悪化させる可能性がある

回復までの期間は個人差がありますが、通常は1～2週間程度で日常生活に支障がなくなります。手術部位が完全に治癒するまでには、1か月程度かかる場合もあります。医師の指示に従い、無理をせずに過ごしましょう。

無料相談を実施しておりますので、お悩みの方はぜひご利用ください。
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包茎治療についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
>>包茎治療の詳細はこちら

まとめ

真性包茎は亀頭が全く露出できない状態で、衛生状態の悪化や将来的な性生活への影響も懸念されるため、手術が必要となるケースが多いです。仮性包茎は亀頭を露出できる状態で、必ずしも治療は必要ありませんが、衛生状態や見た目のコンプレックスが気になる場合は手術という選択肢もあります。

ご自身の状態を理解し、適切なケアや治療を選択するために、まずは経験豊富な医師に相談することをおすすめします。そして、安心して毎日を過ごせるように、正しい知識を身につけていきましょう。

当院では、真性包茎をはじめ、仮性包茎やカントン包茎などのお悩み相談も受け付けています。不安を感じている方は当院公式サイトをご確認ください

参考文献

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• Moreno G, Ramirez C, Corbalán J, Peñaloza B, Marambio MM, Pantoja T. Topical corticosteroids for treating phimosis in boys. Cochrane Database Syst Rev, 2024, 1, 1, p.CD008973